イギリスより小さな陶器、クレステッドチャイナがたくさん届きました。
クレステッドチャイナ(crested china)とは、
「crested=紋章の入った」「china=陶器」。
真っ白な陶器にイギリスのさまざまな街の紋章や、
シンボルが描かれています。
クレステッドチャイナが作られたのは、
1860年頃のヴィクトリア朝後期から1930年代頃のイギリス。
産業革命と共に鉄道が発達し、旅行を楽しむ人々が増えた時代でした。
一大観光ブームに乗って、各地のお土産が大流行。
そんな時代に生まれたクレステッドチャイナは、
イギリス中の家庭で、旅の思い出として
大切にコレクションされてたそうです。
日本にも昔は各地の地名がデザインされた
ペナントや提灯がありましたが、
このクレステッドチャイナは、
100年を経った今でも本当におしゃれ。
真っ白な陶器の肌に、カラフルな紋章がとても映えますよね。
グラフィカルな紋章のデザインにも心惹かれるのですが、
その形も本当に個性的。
それぞれの土地でユニークな形を競ったのでしょうか。
持ち手が3つあったり、差し口が5個もあったり。面白い。
そして10cmほどの小さな器に、こんなに凝った装飾をほどこし、
手書きで絵付けしているのがすごい。
ポット型や壺型の器には、
ちょこっとお花をいけたり、
ミルクポットにしたり。
こちらはコレクターアイテムとして人気のベル。
陶器なのでチリンチリンと
澄んだ良い音がして、心が洗われます。
そして、こちらは動物たちをかたどったシリーズ。
イギリスでは猫やフクロウは幸運のモチーフとされていて、 一つひとつの表情がほのぼのと愛嬌がありますよね。
描かれている土地名を調べてみると、
歴史の教科書に載っている場所や有名なリゾート地のアイテムも。
こちらは、あのポーツマス条約締結の舞台となったポーツマス。
100年前に旅した人はどんな思いで巡ったのかなぁ。
新婚旅行だったり、家族旅行だったり。
素敵な旅だったらよいなぁ。
時を超えて思いを馳せながら、
そっと飾ってみたいアイテムです。