★ストームグラス★
19世紀のヨーロッパで使われていた天気予測器具です。
天気管、気象管とも呼ばれ、
かつての航海士や気象予報士は
このストームグラスを持ち歩き、
グラス中の結晶を観察することで天候を予測したそう。
1870年に発表された ジュール・ベルヌ の小説
『 海底二万里 』の舞台となる潜水艦 ノーチラス号 にも
ストームグラスが設置されていました。
だいたい5~30℃の範囲で結晶が変化するので、
大きな変化を楽しみたいなら温度差が
大きい窓際に置くのがおすすめ。
晴天なら結晶が底に沈んで液体は透明に。
曇り・雨なら結晶が多くなったり、
星のような結晶化が浮かび上がったり、ふわふわと漂ったり。
台風など気圧が不安定になる前は、
結晶が葉っぱのように伸び、幻想的な姿になることも。
まるで生き物のように中の様子が移り変わるため、
ずっと見ていても飽きません。
そして、ガラスの中に天候を映すというストーリーが
なんともロマンチックですよね。
★ガリレオ温度計★
ガリレオ・ガリレイが発明した「比重測定原理」に基づいて
設計された温度計。
温度計の歴史はここから始まったと言われています。
「比重測定原理」とは、液体の密度はその温度に比例して
変化するという原理で、
気温が高い時は、ガラス球の液体の密度が相対的に大きくなって下に沈む。
気温が低い時は、ガラス球の液体の密度が相対的に小さくなるので上に浮く。
というもの。
中に入っている球体にはそれぞれ密度の異なる液体が入っていて、
気温の変化により内部の液体の密度が変化し、
色とりどりの球体が上下に移動するという仕掛け。
ガラス管内の上部に移動した球体のタグに記された温度が
現在の気温目安となります。
透明なガラス管の中で、カラフルな球体がふわりふわりと
動く様子はまるで気球のよう。
★ラジオメーター★
光エネルギーを運動エネルギーに変換する実験器具として、
イギリスの物理学者ウィリアム・クルックスにより
1870年代に考案されました。
光熱に照らされると、ガラス内の羽の黒い面の温度が上昇。
その反力で枚の羽根がクルクルと回転する仕組み。
太陽光や白熱灯に反応して回転するので、
窓際や関節照明の近くに置くのがおすすめです。
こちらはイタリアのガラス職人さんが仕上げたラジオーメーター。
ガラス球体の独特なフォルムがとても美しいですよね。